MAFLD(代謝異常関連脂肪肝疾患)
MAFLD
(Metabolic Associated Fatty Liver Disease:
代謝異常関連脂肪肝疾患)とは
従来の「NAFLD(非アルコール性脂肪肝疾患)」の診断基準や概念を見直して、より実態に即した新しい呼び方として提案された疾患名です。
肥満・糖尿病・脂質異常症などの代謝異常が、肝臓への脂肪蓄積に関与しています。

MAFLDの診断基準
以下のすべてを満たす
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1肝臓に脂肪蓄積がある(画像検査や病理で確認)
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2以下のいずれかを満たす
- 肥満または過体重(BMI基準)
- 2型糖尿病
- 正常体重でも、代謝異常を2つ以上有する(例:高血圧、高TG血症、低HDL-C、高血糖、インスリン抵抗性 など)
治療
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1基本は生活習慣改善+基礎疾患のコントロール
- 食事:糖質・脂質の適正化、カロリー制限
- 運動:有酸素運動+筋トレ
- 減量:体重5〜10%減で肝脂肪改善
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2合併症(糖尿病・高血圧・脂質異常症)の適切な薬物治療
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3禁酒は必須ではないですが、過剰飲酒は悪化因子となります
進行とリスク
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1単純性脂肪肝
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2炎症を伴う MASH(Metabolic Associated SteatoHepatitis)
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3線維化
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4肝硬変
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5肝がん
心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントリスクも高いです。